この『バタフライ』は、アルテミジア・アブサン、アンジェリークやクランディスティーヌを作っている、
ヨーロッパでもっとも有名なアブサン蒸留家、クロード・アラン・ブニョンさんによって、アブサン発祥の地
スイスのクヴェ村にて製造されています。
『バタフライ』アブサンは20世紀初頭、アメリカはボストンで作られていた禁酒法以前のクラシックアブサンを
現代に蘇らせたお酒です。当時のアメリカではフランス移民によりアブサン作りが盛んであり、ヨーロッパから輸入されたのものと少々異なるユニークなスタイルがありました。中西部から、ニューイングランド地方でとれる様々なハーブを自由に活用していたのです。ニガヨモギの畑は国中に点在しており、収穫量が多く、ヨーロッパに輸出する程でした。ミントや柑橘類の果皮、その他国産ハーブの使用が複雑でいてリフレッシュ感のあるフレーバーを作り出しました。
この『バタフライ』のものがたりは、アメリカのアブサンマニアでクラシックカクテルの歴史にも非常に興味のある、ブライアン・フェルナンド氏が、禁酒法以前に存在していたマサチューセッツの蒸溜所について調査していたときに始まります。彼はそこで発見した『バタフライ』こそ、アメリカのアブサンのもっとも古い偉大なブランドでありながら、人々に見過ごされていると感じ、なんとかそれを復活させることはできないかと考えました。まず、地元の歴史家たちとブランドや当時の製造者であるデンプシー家について調査をはじめました。
この調査によりデンプシー家から多くの蒸留に関する書籍が発見されます。そのなかには自身のレシピや注釈を書き込んでいるものが含まれていたのです。
これらの情報をもとに、蒸留家を見つけて当時のバタフライのレシピでもう一度アブサンを作ることにしました。ブライアンが大好きな現代のアブサン蒸留家、クランディスティン・アブサンのクロード・アラン・ブニョン氏がこの再現プロジェクトの参加に合意し、ついにデンプシーのレシピが復刻されました。
非常にできのよいアブサンであったことから、一般のマーケットにもデビューし、再びバタフライが
飛翔することになりました。
日本バージョンはアメリカ向け仕様と同じく1本ずつ蒸溜者、ブニョンさんの手書きのサイン入り、
ボトリングナンバー入りです。
*楽しみ方
ゆっくりとアブサンに対して2倍から5倍の冷水を加水してください。
白くそしてかすかなパステルグリーンの白濁が楽しめます。
100年以上前に作られたこのレシピはわずかに柑橘の調べとミントの爽快さをもつので
より飲みやすい印象を持たれると思います。濃いめの水割りの際は砂糖はなしがおすすめです。
*テースティング
非常に複雑なアロマを持ちます。
レモンとマンダリンオレンジのような柑橘のノートにスパイスとミントが香ります。
アブサン発祥の地、バールドトラヴェイル地方で採れたニガヨモギがパワフルでとてもエキゾチックな
プロファイルを包み込みます。
フルボディータイプではありますが、ミルキーさと素晴らしいフレーバーのハーモニーがでアルコール
をあまり感じさせず、とても飲みやすいアブサンです。
容量:750ml
原産国:スイス
度数:65°